先日、５０代のとある社長さんが決算前検討会で、私たちの事務所にお越しくださいました。決算前検討会は、決算日の前月か前々月くらいに着地の予想利益を出し、納税予測をして対策を検討、また、来期の計画を立てるなどするもので、年に１回実施しております。私の担当ではないので、今回、お話するのも久しぶりだったのですが、ちょっと気になったことがありました。どうもその社長さんが、ご自身の生活のためだけにお仕事をされているように見えたのです。

その社長さんの会社は、賃貸マンションなどの掃除、よくお年寄りの方がしてくださっていますが、そのお年寄りの方の派遣、何百とある現場にお年寄りの方を配置するお仕事をされています。エイブルさんなどから委託を受けてやっているので、単価は高くないのですが、社員を雇わず社長さん一人でされています。とっても真面目な方で、きっちりお仕事をされているのですが、何か想いがあって取り組んでいるというよりは、とにかくご自身の生活のために毎日こなしているという印象を受けました。途中、私から｢生活のために仕事をされていますよね？｣と聞いたところ、｢それ以外の人なんているんですか？｣と返答があったほどです。

ただ、２時間の中で、社長さんから｢最高齢で８５歳のおじいちゃんがいるんだけど、その人めっちゃ元気なんですよ｣と聞き、私はこんなことを伝えました。｢やっぱり誰かに必要とされているから元気なんじゃないですか？自分のできる範囲で何かの役割を担っているお年寄りって、元気そうに見えますよね。社長さんがやっていることって、日本中のお年寄りを元気にする仕事なんじゃないですか？｣と。すると、社長さんは目を輝かせ、｢そうですね！｣と笑顔になってくれました。

やっぱり、仕事の目的が｢生活のため｣だけよりは、社会的意義と言いますか、社会への貢献のようなものがあった方が、仕事も楽しくなると思うのです。ちなみに、私自身はお客様を笑顔にするという想いを持ってやっております。皆さんはどんな想いを持ってお仕事をされておりますでしょうか？