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お知らせ

経営者の責任は利益。目的は増賃金。

先日、居酒屋を経営されている40代半ばの社長さんが、今後のことで相談があるとのことで事務所に来られました。(ちなみに、その社長さんとは約10年のお付き合いがあります)

その社長さんは、2つの業態の居酒屋を経営されています。ひとつは一般的な居酒屋さん。固有名詞は伏せますが、上場企業のFCで、和洋中なんでもある居酒屋さんです。そして、もうひとつが社長さんご自身で仕入れもされている、オリジナルの海鮮専門の居酒屋さん。

前者はやや赤字で、後者はやや黒字です。社長さんのご相談は、FCの方は、これからさらに競争力がなくなることも明らかだから、その店舗を海鮮専門に変えたい、立地や競合状況を見ても、やっていける自信があるのですが、どうしたらいいと思いますか?というものでした。

もう答えは出ています。数字を見ても、海鮮専門に変えるのが賢明であり、それを社長さんに伝えたのですが、2つ悩みあるとのこと。ひとつは人の悩み、もうひとつはお金の悩みです。

FCの方にも雇っている料理人や店長がいて、プライドを持ってやってくれている。海鮮専門に変えるとなったら、彼らを否定することになってしまうのではないか・・・と。そして、お金の悩みは、海鮮専門に変えようとすれば、店舗の改装費用、装飾などお金がかかる。資金繰りは楽ではないし、どうしたらいいだろうか?とのこと。

私からはこうお伝えしました。「社員さんも赤字が続いているのはわかっていますよね、社員さんが求めているのは、生活の安定と向上です。そのために必要なのはプライドではなく利益です。装飾は、お金をかけずにできる範囲で、まずはやっていけばいいじゃないですか。全てをき

れいにしないとやってはいけない、なんて決まりはないですよ」と。

社長さんは「そういう方法があったか」と、笑顔になって帰られました。社長の仕事は決めることです。私は数字を見た上で背中を押すことはできますので、何か判断に迷われましたら、お気軽にご相談いただければと思います。