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事業承継コンサルタントのアドバイスは・・・

最近、事業承継に関するご相談が増えています。中でも意外と多いのが、「銀行から紹介された事業承継コンサルタントにこう言われたのですが・・・」というご相談です。

少し前にとある社長さんからこんなご相談をいただきました。創業者の方で、これまで会社の業績を良くしようと社員にはっぱをかけて実際に業績を上げ、財務内容も良くし、超が付くほどの優良企業を作られました。その社長さんが、そろそろ事業承継をということで、事業承継コンサルタントに相談をしてみたところ、こんなアドバイスをもらったそうです。

株式移転を容易にするために財務内容を悪くし株式評価を下げましょうと・・・。その社長さんのところには含み益が10億円くらいの不動産があるのですが、その不動産を買取る別法人を作って売却しましょうと。その別法人が10億円の借金をして購入すれば、不動産取得税として約5000万円の移転コストがかかり、金利1%で20年で借りると約1億円の金利が発生する。さらに、借りたお金で役員退職金をドカンと取るために先に役員報酬を倍額に上げておきましょうと。そうすれば、財務内容は悪くなって、株価も下げられ、株式の移転も容易にできるでしょうと・・・。

社長さんはとても悩んでおられました。これまで会社を良くしようと頑張ってきたのに、その逆の提案をされたわけです。私であれば、上記のような提案はしませんが、これは誰を見て提案をしているかという目線の違いです。そのコンサルタントは、会社のことよりも社長個人の財産を作ることを目的に提案しています。これを社長目線ではなく、会社目線、社員目線でいくと、このやり方にはなりません。具体的なやり方については紙面の都合上割愛しますが、基本的には良い財務内容はそのまま維持するやり方です。会社にダメージは与えません。

コンサルタントの提案通りにすれば、社長さんの個人資産は増えます。また、コンサルタントや銀行は喜びます。ただ、会社はボロボロになり、社員が幸せではありません。気になることがありましたら、お気軽に宮本までご相談ください。